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Dialysis 透析

 透析とは、サンプル溶液中の低分子化合物と生体高分子を分離する技術で、1950年頃から生命科学関連の研究分野で広く利用されてきました。当時の論文では、透析がさまざまな物質を含む混合液から生体高分子を分離できる最先端技術として報告されています。
 サーモフィッシャーサイエンティフィックではこれらの透析理論を基にして、(1)実験準備を最小限にしてすぐに使用できること、(2)サンプルが漏れずに確実に回収できる製品を開発してきました。

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透析概論

Y-PER Fig.1

透析とは
 透析は、サンプル溶液と透析液とを透析膜(半透膜)を介して接触させることによってサンプル溶液内の小さな分子と大きな分子を分離する方法です。タンパク質や核酸のサンプル溶液に含まれる塩(Tris、PBSなど)、還元剤[ジチオスレイトール(DTT)、β-メルカプトエタノール(BME)など]、保存薬(アジ化ナトリウム、チメロサールなど)の低分子化合物を除く場合に透析は有用です。

理想的な透析膜について
 透析膜には小さな穴があいており、その穴のサイズによって膜を通過できる分子が制限されます。穴よりも小さい分子は膜を通過し、タンパク質や核酸などの大きい分子は通過できません。理想的な透析膜とは、うすくて小さな均一サイズの穴が多数あいており、タンパク質や核酸などのサンプルが非特異的に吸着しないことです。

透析時間
 サンプル溶液の200~300倍容量の透析液を透析膜の外側にセットし、透析膜の内側と外側で濃度勾配をつくると、溶液中の分子は膜を挟んで両側の濃度が平衡になるまで自然に拡散し、平衡に達したら透析が終了します。平衡状態に近づくにつれて透析速度が遅くなるため、数時間毎に新しい透析液に交換して再度濃度勾配をつくることで、透析時間を早めることができます。

サンプルの溶液量について
 できるだけサンプル量が少なく透析液量が多いことが、濃度差を最大にできる理想的な実験条件です。実験に必要な最少量のサンプルで透析することが重要です。サンプルは少量であるほど透析は早く終了し、必要以上に多いと余分に透析時間を要し、それによってサンプルは長く固相表面に接触して非特異的に結合しやすくなり、サンプルが変性する場合があります。