Pierce Western Blotting Substrate

エントリーレベルの化学発光検出試薬

Pierce Western Blotting Substrateは、高感度な非放射性のウェスタンブロッティング検出試薬です。抗体などに標識された西洋ワサビペルオキダーゼ(Horseradish Peroxidase, HRP)と、ルミノール反応試薬による増幅化学発光を用いることで、ピコグラムレベルのタンパク質の検出が可能です。化学発光シグナルの検出には、X線フィルムやイメージング装置を使用します。Pierce Western Blotting Substrateで処理したメンブレンは、至適な結果を得るためにX線フィルムの感光に繰り返し使用することができ、抗体除去(ストリッピング)後の再検出(リプロービング)も可能です。

製品特長

  • 標準的なウェスタンブロット検出試薬
  • 安価で経済的
  • ECL*と比べて同等のパフォーマンス(発光時間、検出感度)**
  • HRPの化学発光基質

* ECL はGE Healthcare 社の登録商標です
** 弊社R&Dにおける社内実験によるものです。

本社製品詳細情報ページ: Thermo Scientific Pierceサイト

パフォーマンス比較データ

Fig. 1抗体希釈濃度、インキュベーション時間、洗浄などを同一条件下で実験を行いました。PVDF、ニトロセルロースメンブレンを用いた実験共に両製品間に顕著なパフォーマンス差異は認められませんでした。 (ECL はGE Healthcare 社の登録商標です)

パフォーマンス比較データ

Fig. 2HeLa細胞から抽出したタンパク質をSDS-PAGEを行い、ニトロセルロースメンブレン上でβアクチンを検出しました。KODAK社1D Imaging Stationにより画像解析を行い、定量化しました。共に両製品間に顕著なパフォーマンス差異は認められませんでした。(ECL はGE Healthcare 社の登録商標です)

実験操作手順

ECL Western Blotting Detection Reagentsを使用中のお客様は、特別な条件検討を要することなくPierce Western Blotting Substrateをお使いいただけます。Pierce SuperSignal Chemiluminescent Substrateを使用中のお客様は、抗原量の増加や抗体濃度の増加など、実験条件の至適化が必要になります。

  • ブロッキングバッファーを用いて転写後のメンブレンを室温で1時間振盪し、非特異的結合部位をブロックします。必要に応じて、2-8℃でオーバーナイトでの静置処理も可能です。
  • ブロッキングバッファーを捨てた後、希釈済みの1次抗体溶液を加え、室温で1時間振盪、もしくは、2-8℃でオーバーナイトで静置します。
  • 洗浄バッファーを用いてメンブレンを簡単に2回洗浄します。
  • 続いて、洗浄バッファーを用いてメンブレンを5分間以上振盪します。洗浄バッファーを交換して、少なくとも合計4-6回洗浄します。 洗浄バッファーの液量、洗浄回数の増加、洗浄時間の延長はバックグラウンドの低減に有効です。
  • 洗浄バッファーを捨てた後、希釈済みのHRP標識2次抗体溶液を加え、室温で1時間振盪します。
  • 上記操作手順3-4と同様にしてメンブレンを洗浄します。(注)バックグラウンドノイズを最小限に抑えるために、メンブレンを十分に洗浄してください。
  • Detection Reagent 1およびDetection Reagent 2を等量で混合し、検出試薬溶液を調製します(メンブレン1cm2あたり0.125 ml)。(注)検出試薬溶液は、調製後、室温で1時間まで安定ですが、使用直前に調製することを推奨します。
  • 検出試薬溶液をメンブレンに加え、室温で1分間インキュベーションします。
  • メンブレンを検出試薬溶液から取り出し、プラスチック製シート(またはプラスチック製ラップ)に置きます。実験用のティッシュなどを用いて余分な検出試薬溶液を取り除きます。また、メンブレンとシートの間に気泡が入らないように注意します。
  • タンパク質が転写されている面を上にしてメンブレンをフィルムカセットへ移し、暗室を消灯します。
  • 暗室内でフィルムをカセットに取り付け露光します。露光時間は60秒から始め、シグナルが強すぎた場合は露光時間を短縮し、逆にシグナルが弱すぎた場合は露光時間を延長してください。最も強いシグナルは最初の5-30分の間に得られます。その後もシグナルは数時間持続しますが、時間とともに減衰します。イメージング装置を使用する場合は、X線フィルムの場合よりも一般的に長い露光時間が必要になります。
  • フィルムを現像します。必要に応じて露光時間を調整して再度露光します。ストリッピング、リプロービングを行う場合は、抗原タンパク質へのダメージを少なくするため、Restore Western Blot Stripping Buffer(製品コード21059)などのストリッピングバッファーの使用を推奨します。また、Pierce Background Eliminator(製品コード21065)により、X線フィルム上のバックグラウンドノイズを全体的に低減できる場合もあります。

使用上の注意

  • ECL Western Blotting Detection ReagentsからPierce Western Blotting Substrateに変更する場合は、同一のブロッティング条件を用いてください。
  • Pierce SuperSignal Chemiluminescent SubstrateからPierce Western Blotting Substrateに変更する場合は、抗原量の増加や抗体濃度の増加など、実験条件の至適化が必要になります。
  • HRP用の発色基質からPierce Western Blotting Substrateに変更する場合、抗体濃度を下げる必要があります。条件の至適化にはドットブロット法を推奨します。
  • ウェスタンブロッティングで使用する至適なブロッキングバッファーを決定するためには、予備検討の実施を推奨します。ブロッキングバッファーの種類によっては、抗体と交叉反応し非特異的なシグナルが検出されることがあります。
  • スキムミルクにはビオチンが含まれています。アビジン/ビオチンを利用した検出システムではバックグラウンドが上昇するため、スキムミルクの使用を避けてください。
  • 洗浄バッファー、ブロッキングバッファー、抗体溶液、検出試薬溶液は、メンブレンが完全に浸るよう十分な量を調製し、操作中にメンブレンが乾燥しないように注意してください。十分量のブロッキングバッファーと洗浄バッファーを使用することで、非特異的シグナルを最小限に抑えられます。
  • 振盪が必要なステップにおいては、ロータリーシェーカーの使用を推奨します。
  • 非特異的なシグナルを最小限に抑えるために、終濃度0.05-0.1%のTween-20をブロッキングバッファー、および希釈した抗体溶液に添加することを推奨します。過酸化物などの不純物が最小限に抑えられた、アンプル入り界面活性剤Surfact-Amps 20(10%Tween20水溶液、製品コード28320)の使用を推奨します。
  • 防腐剤として用いられるアジ化ナトリウムはHRPの酵素反応を阻害するため、本製品を使用する実験には使用しないでください。
  • 素手でメンブレンに触れないでください。グローブを着用するか、清浄な非金属製ピンセットを使用してください。
  • トレーなどの器具は清浄に保ち、可能な限り 非金属製の実験器具を使用してください。金属製のピンセットやハサミには肉眼では確認できない錆が発生していることがあり、検出時の斑点やバックグラウンドノイズの原因となる場合があります。
  • 直射日光などの強い光に基質を曝さないでください。検出試薬溶液は遮光ボトルに保存することを推奨します。実験室内照明への短時間の暴露は、検出試薬溶液に影響を与えません。
製品情報
Cat# 製 品 名 容 量 参考価格 MSDS
NCI3106 Pierce Western Blotting Substrate メンブレン 4,000 cm2 ¥18,000 BID-P196