RNAi実験コントロール FAQ
お客様からいただくご質問をまとめました。
その他ご質問などございましたら、
製品問い合わせ先ページよりお願いいたします。
Q1: RNAi実験においてポジティブコントロールは重要ですか。
ポジティブコントロールは、使用する実験系におけるsiRNAの導入効率を確認するために重要です。ポジティブコントロールsiRNAを用いて期待される結果を確認することは、トランスフェクション操作やRNA抽出・アッセイなど実験全体について確認することになります。サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、多数のデザイン済みコントロール製品をご用意しています。
Q2: 最もよいポジティブコントロールは何ですか。
最もよいポジティブコントロールは、通常の転写制御下にある遺伝子をターゲットとするsiRNAです。サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、cyclophilin Bやlamin A/Cのように、細胞内で常時発現しているハウスキーピング遺伝子をターゲットとするポジティブコントロールsiRNAを提供しています。これらのポジティブコントロールsiRNAは、至適化されたトランスフェクション条件下で、そのターゲット遺伝子のmRNAレベルを少なくとも85%低下することが確認されています。また、レポーター遺伝子(ルシフェラーゼあるいはGFP遺伝子)をターゲットとするsiRNAをポジティブコントロールとして使用することができます。詳しくはデザイン済みコントロールの製品情報とテクニカルノートをご覧ください。
Q3: 蛍光標識されたsiRNAは適切なコントロールとなりますか。
これまで多くの研究者が蛍光標識されたsiRNAをコントロールとして使用してきましたが、実際のsiRNA導入効率(遺伝子発現抑制効果)と蛍光強度との間の相関性が低いことが観察されていました。siRNAを蛍光標識すると、その機能性を弱めるか、さらには完全に消失させてしまうことがあります。また、siRNAが分解したり蛍光標識が外れたりすることによって、蛍光色素が細胞に非特異的に結合し、蛍光強度とsiRNAの機能性との間の相関を正確に求めることが困難となり、結果的にsiRNAの導入量を過剰に見積もってしまうことになります。サーモフィッシャーサイエンティフィックのsiGLO Transfection Indicatorは、細胞導入後に核へと移行する性質を持たせているので、siRNAの細胞導入をより確実に確認することができます。siGLO Transfection Indicatorおよび他のsiGLOコントロール製品の詳細については、製品カタログページをご参照ください。
Q4: ネガティブコントロールは必要ですか。
特定の配列をターゲットとしていないネガティブコントロールsiRNAは、特定の遺伝子をターゲットとするsiRNAで観察された遺伝子発現抑制が、そのsiRNAに特異的なRNAi現象に関係するものであることを確認するために重要です。ひとつの可能性としてですが、トランスフェクション試薬などに起因する細胞内ストレス応答の結果として、細胞内の遺伝子全般にわたる発現抑制が起きることも考えられます。ネガティブコントロールsiRNAを使用しないと、この非特異的な遺伝子発現抑制を真の遺伝子特異的発現抑制と誤って解釈してしまう可能性が生じます。サーモフィッシャーサイエンティフィックは、RNAi実験のためのさまざまなデザイン済みコントロール製品を提供しています。
Q5: ネガティブコントロールとして、ターゲット遺伝子に対するsiRNAと同じGC含量をもつスクランブルsiRNAを使用するべきと聞いたことがあります。任意の配列よりもその方がよいのでしょうか。
ネガティブコントロールsiRNAとしては、ターゲット遺伝子に対するsiRNAと同じ塩基組成からなるスクランブルsiRNAを使用することもできます。ただし、そのスクランブルsiRNAが、何らかの遺伝子を非特異的にターゲットとしないことを確認する必要があります。ある種のsiRNAにおいては、そのsiRNAが遺伝子を非特異的にターゲットとしなくても、細胞毒性を示すことがあるという報告があるので注意が必要です。ネガティブコントロールsiRNAとしては、全体の塩基含量(あるいはGC含量)を同じにすることは特に重要ではありませんが、塩基の相対的な位置は遺伝子発現抑制に影響があるとされています。一方、現状ではスクランブルsiRNAの非特異的な遺伝子発現抑制や、細胞毒性をもたらす配列を予測することは容易ではありません。ネガティブコントロールsiRNAとしては、特定の配列をターゲットとしない(もしくは影響が最小である)ことが確認されたsiRNAを用いることをおすすめします。
Q6: ターゲット遺伝子に対するsiRNAを使用した場合と同様の表現型を、ネガティブコントロールsiRNAを用いた場合でも観察しました。これはどういうことでしょうか。
ターゲット遺伝子に対するsiRNAを用いたときに観察された表現型は、ターゲット遺伝子の発現抑制による配列特異的な現象ではなく、トランスフェクション操作など一般的な操作過程に起因している可能性があります。トランスフェクション操作については、さらに条件を至適化することをおすすめします。また、トランスフェクション条件の至適化後に、ノックダウン効率が十分な範囲でsiRNAの濃度を低くする検討をおすすめします。
Q7: コントロールsiRNAの至適濃度はどの程度ですか。
ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールsiRNAは、ターゲット遺伝子に対するsiRNAと同一の濃度で使用してください。
Q8: siGLO RISC-Free control siRNA および siGLO Transfection Indicatorsは、フローサイトメトリーで使用できますか。どの程度の濃度が必要ですか。
フローサイトメトリーで使用できます。siRNAの濃度については、さまざまな濃度(1 nM、10 nM、100 nMなど)を試して至適濃度を決めてください。至適濃度は使用する細胞株やトランスフェクション効率に依存します。
Q9: RISC-FreeコントロールsiRNAが遺伝子発現抑制に関与せず、オフターゲット効果を誘導しないことについてどのように確認していますか。
RISC-FreeコントロールsiRNAについて濃度を高めて用いたときでも、ターゲット遺伝子に対する特異的なsiRNAの機能には影響が見られないことを確認しています。この結果は、RISC-FreeコントロールsiRNAはRISCと効率的に相互作用しないことを示しています。
Q10: デザイン済みコントロールsiRNAは取り扱いがありますか。
はい。サーモフィッシャーサイエンティフィックでは、多数のデザイン済みコントロール製品をご用意しています。
Q11: コントロールsiRNAのターゲット遺伝子がコードするタンパク質の分子量はいくつですか。
cyclophilin Bの分子量は約19 kDa、GAPDの分子量は35 kDa、Lamin A/Cの分子量は70 kDaです。



